氣功施療をしていると、手のひらを通して、患者さんの体と対話しているように感じることがあります。
施療では、患者さんの体から手を離している場合と、わずかに触れている場合があります。今回お話しする「モコモコ」という感覚は、手が軽く触れているときに感じるものです。
氣を送り始めてしばらくすると、手のひらがモコモコと押し上げられるように感じることがあります。まるで患部が「届いていますよ」と返事をしてくれているかのようです。
その波のような感覚は、人によって大きさも動き方も様々です。
「ああ、届いているのかな……」
私は、そんなふうに感じて、ほっとします。
氣功施療を始めるとき、私はいつも「私の氣が、患者さんの患部にどうか届きますように……」と思いを込めています。遠隔氣功のときも、その思いは同じです。
施療中には、ほかにも様々な様子が見られます。
手や足の指がブルブルと動く方もいれば、体が大きく動く方もいらっしゃいます。氣功を何度も受けられている方の中にも、こうした様子が見られることがあります。
また、いつの間にか眠られ、いびきが聞こえてくることも、よくある情景です。
一方、ごくまれに、私の手に「チクッ」と、針で刺されたような感覚が走ることもあります。
私はこの感覚を、自分の中で「針」と呼んでいます。実際に針があるわけではなく、施療中に私が感じる一時的な感覚を、そう表現しているのです。
施療を終えてから、「今日は手足が動いていましたよ」などとお伝えしても、ご本人は「そうだったんですか」と、気付いていないこともあります。
こうした感覚や体の動きが何を意味するのか、私にも十分には分かりません。また、その有無や大きさだけで、施療の効果を判断することもできません。
それでも、手のひらに伝わる小さな変化に心を向け、患者さんの言葉や施療前後の様子と合わせて、丁寧に受け止めたいと思っています。
言葉を交わすカウンセリングとは、また少し違う、手のひらを通した静かな対話。
私にとって、それも患者さんと向き合う大切な時間です。


